財務省は今月発行する償還期間が10年の国債について、利息を示す表面利率を1.4%にすると発表した。先月の発行分よりも0.2ポイント引き上げる。国債の表面利率は市場の動向を参考に決定していて、日銀が利上げを進める中、市場での10年ものの国債の利回りが上昇傾向にあることを反映した。10年ものの国債の表面利率が1.4%となるのは2010年4月分以来、15年ぶりで、この間は日銀の大規模な金融緩和などで、長期金利は低水準が続いていた。政府の今年度予算では、国債の利率について、今後の上昇を見込んで2%の想定で利払い費を計算しているが、金利の上昇が続けば利払い費が増えて、将来的には政策に使う経費が圧迫される可能性もあるとして、財務省は今後も市場の動向を注視するとしている。