岡山市民の足となるのがバス。9つのバス会社が市内を運行している。路線数40・運転手150人を抱える岡電バス。頭を悩ませているのが人手不足。残業や休日出勤をお願いしやりくりしているが、働き方改革が舞い込む。岡電バスを含む6つのバス会社を経営する両備グループ代表・小嶋光信さんは地域公共交通の再生人と呼ばれている。全国68のバス会社を2024年問題の緊急アンケートを実施し、ほぼ全ての会社で人手不足、半数近くが減便を予定している。そこで両備グループでは「宇宙一本気な乗務社員採用」に打って出た。グループ全体で200人の運転手採用を目指すことを宣言した。陣頭指揮をとるのはバス事業を統括する大上真司さん。運転手の給料を年間で約18万円アップさせるなど待遇面で改善し、朝晩のみや残業なしといった多様な働き方も提案した。グループ全体の運転手の1割にあたる50人の獲得を目指すと打ち立てた。まずはバスの魅力を知ってもらうため乗車体験会を開催。ベテランドライバーが指導しバスの運転の楽しさを感じてもらう。興味を持った人には畳み掛け出発前の点呼を公開。さらに実際の運行にも同行してもらい、いつもと違う目線で運転士を観察してもらう。そこには大上さんの狙うがある。最後は膝を突き合わせアピールする。誰よりも真剣に耳を傾ける栗原秀之さん。