銀の国際価格の指標となるニューヨーク先物が約3年3ヶ月ぶりの高値圏に上昇している。背景には金と比べた割安感に注目した買いがある。銀は金と同様に株や紙幣と異なり実物としての価値がある。一方重量あたりの単価が金に比べ大幅に安く「近所の金」と呼ばれアメリカの個人投資家などから銀への資金流入が加速している。そのほか銀の低迷を長引かせてきた産業用需要で回復の兆しが出てきたことも追い風になっている。最大の消費国である中国では3月のPMIが好調・不調の境目である50を6ヶ月ぶりに上回った。不動産不況による経済停滞からの回復期待が出ていることも背景にあるようだ。(日経電子版)