日本時間あすから始まる日米の関税協議。日米双方にとって交渉カードとなるのが自動車。トランプ大統領は日本で米自動車が売れていないことに不満を持っている。アメ車が普及しない訳は日本の道路事情に合わない車の大きさや燃費の悪さがある。他には日米で異なる安全基準。赤ウインカーは日本ではオレンジに。さらにEV=電気自動車の分野では日米で主流の充電器の形状が違うなどアメ車が日本に参入する壁になっていると主張している。日本政府は輸入車の安全審査手続きについて簡略化できる台数を増やす案を検討。もう1つの交渉カードはトウモロコシ・大豆・コメなどの農作物。大豆の生産量世界2位を誇るアメリカだが、最大の輸出先である中国はトランプ関税への報復措置を実施中。アメリカの大豆が中国に輸出できなくなると不安視。元外交官・大江博氏に話を聞いた。10年前、自由貿易化を目指した国際協定「TPP」で農業分野について米側と交渉。大江氏は行き先を失うかもしれない大豆を日本が輸入することでアメリカに恩を売れるとして有効な交渉カードになると指摘した。また、交渉カードとしてコメが挙がることについては、アメリカ的にはセンシティブな日本のコメを日本から成果を得たというのはアピールできると。一方でコメの価格高騰が続く日本では輸入米が増えているため、何か機器的な状況が起こるわけではないとして交渉カードになり得ると指摘した。一方で批判的な声があることについては、日本の農家を守るためには高品質の日本米を輸出する戦略が大切だとしている。日本政府関係者は「アメリカも政策を軌道修正しようとしている。今回の交渉で前向きな成果が得られるかもしれない」と話している。