先月開校した岡山市の公立夜間中学では10代~80代までの12人の生徒が新たな一歩を踏み出した。生徒の一人・北口さんはこれまで仕事をしながら家事と育児に励んできた。中学時代は親からの暴力や学校でのいじめが原因で勉強に集中できず、早朝に新聞配達のアルバイトをしていたため授業中に居眠りを繰り返し勉強がわからなくなった。その後、働きながら夜間高校を卒業したが、結婚して子どもを育てる中で、子どもに勉強を教えてあげられず後悔したという。子どもたちが成人した今、自身の人生を振り返り夜間中学への入学を決意した。北口さんはスーパーマーケットで仕事をした後、学校に通っている。夜間中学の授業は平日の午後5時半~9時ごろまで。すべての過程を修了すると昼間の中学校と同じ卒業資格を得ることができる。世代を超えて生徒たちは積極的に会話し授業は活気にあふれている。他の生徒もそれぞれの背景を抱えている。北口さんは充実した学校生活を実感しているという。