ハイキングが盛んな埼玉・越生町で車いすでボランティアの観光ガイドをしている川崎政春(63)。迷っている人を見つけると自ら声をかけ町を案内する。川崎は町内で働き、日頃から山のスポーツに打ち込んでいたが5年前に自宅の屋根を掃除中に転落し脊髄を損傷、両足を動かせなくなった。車いすで町を散策しているとハイカーに道を尋ねられるようになり、依頼を受けて3年前から正式に町の案内人になった。越生町観光協会・大沢昌文は「帰りにハイカーが観光協会に寄って道案内で助かったと伝えてくれる」という。川崎は「町の案内人として少しでも役に立てて、何度も町に足を運んでもらえるようなきっかけを作れれば」と話す。