工夫して楽しむ人もいるが、家計のひっ迫をうかがわせるデータ「エンゲル係数」は、家計の消費支出に占める食費の割合を示すもので、一般的には割合が高まるほど生活水準が下がるとされている。エンゲル係数が、ことし8月は30.4%と2000年以降で最も高くなるなど高い水準となっている。消費の現場からは切実な声が聞かれた。都内や埼玉県で7つの店舗を展開しているスーパーで扱っているのは、賞味期限が近づいていたり、商品の箱に傷がついたりしたという理由で販売できなくなった、いわゆる「訳あり」の商品。その分、価格は通常よりも割安。売り上げは増加傾向にあるという。スーパーを運営する会社・松井順子代表は「時間をかけて商品を選んでいる人も多い。試行錯誤していることを感じる」と語った。