- 出演者
- 広内仁 斉田季実治 佐藤真莉子 林田理沙 吉岡真央 畠山衣美
オープニング映像。
ことし7月〜9月までのGDP(国内総生産)の速報値が発表された。前の3か月と比べた伸び率は実質の年率換算で+0.9%と2期連続でプラスとなった。ただ企業の間で広がったこれまでの賃上げからすると個人消費の伸びに勢いが見られないという受け止めもある。街頭で相次いで聞かれたのが、旅行に関する声。多くの人が実感しているのが宿泊費の高騰。背景に何があるのか。宿泊市場のデータ分析などを行うIT企業・宇田川和久執行役員に話を聞いた。東京23区と大阪の宿泊費の変化を見ると、どちらも去年の1月以降、宿泊費が上昇。東京では去年の1月、1万4100円だったが、先月は2万4700円まで上昇。宇田川執行役員は「インバウンドや出張、日本人のレジャーの需要も増えた。人材不足からの人件費高騰、アメニティなどによる仕入れ価格の高騰が続く限り、宿泊価格は下がってこないのでは」と語った。
宿泊費の高騰で、旅行客が選ぶ宿にも変化が。今人気なのが、カプセルホテル。ほとんどの週末がすべて満室になる。140人以上が泊まれる都内のカプセルホテル。1泊当たり平日は4000円、週末は5000円で泊まることができる。以前は、満員になるのは大型連休などのハイシーズンが中心だったが、この1年ほどは、週末のほとんどは予約でいっぱいだという。カプセルホテル・松村譲裕代表は「以前は“カプセルファン”、決まった方々が止まっていたが、最近は幅広くなっている気がする」と語った。
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格安を売りの一つにして人気を集めている旅行も。東京から出航して離島を往復するミステリー切符。値段は5800円と、通常の半額以下。ただ行き先が当日まで明かされず、島の滞在時間が30分になることもある。友達3人で参加した大学4年生のグループは、物価高で生活費を切り詰めているが、格安の切符が卒業旅行へ行くことを後押しした。目的地の利島に着いたのは午前8時前。滞在できるのは約5時間。この島で初めて食べた特産の山菜・あしたば。地元の人たちとの触れ合い。値段は格安でも、旅行のだいご味を感じることができたという。
工夫して楽しむ人もいるが、家計のひっ迫をうかがわせるデータ「エンゲル係数」は、家計の消費支出に占める食費の割合を示すもので、一般的には割合が高まるほど生活水準が下がるとされている。エンゲル係数が、ことし8月は30.4%と2000年以降で最も高くなるなど高い水準となっている。消費の現場からは切実な声が聞かれた。都内や埼玉県で7つの店舗を展開しているスーパーで扱っているのは、賞味期限が近づいていたり、商品の箱に傷がついたりしたという理由で販売できなくなった、いわゆる「訳あり」の商品。その分、価格は通常よりも割安。売り上げは増加傾向にあるという。スーパーを運営する会社・松井順子代表は「時間をかけて商品を選んでいる人も多い。試行錯誤していることを感じる」と語った。
東京都内の大学で学生から人気を集めているのは。1食100円という破格の値段で食べられる日替わり朝食。授業がない日でも朝食だけを食べに登校する学生も多くいる。毎日のようにこの朝食を食べにくる学生は、この春、静岡県から上京し、1人暮らしをしている。留学の費用をためるため、複数のアルバイトを掛け持ちしながら生活は節約を徹底。食費は自炊が中心で、予算は1日3食で500円以内とし、スマホで家計簿をつけて1円単位で支出を把握。それでも食材価格が高騰する中、食事を抜かざるをえない日もあり、1人暮らしを始めた4月から体重は4キロ減ってしまったという。
旅行や食費で節約する人も多い中、どうすれば暮らしに余裕が出てくるのか。気になるのが、手取りの増加にもつながる「年収103万円の壁」の見直し。政府の新たな経済対策を巡り、きょうも自民党、公明党と国民民主党の政務調査会長が出席して行われた政策協議。自民、公明両党は、政府が来週にも策定を目指す新たな経済対策の案を説明。対策案には、電気ガス料金への補助の再開や、住民税の非課税世帯を対象に、1世帯当たり3万円を目安に、給付金を支給することなどが盛り込まれている。一方で、国民民主党が主張するいわゆる「年収103万円の壁」の見直しを明示した文言は含まれていない。国民民主党は、持ち帰って党内で検討する考えを伝え、3党は来週、改めて協議することになった。自民党・小野寺政調会長は「かなりいい意見交換ができている」、国民民主党・浜口政調会長は「真摯に対応してもらった。来週が一つの山になるのでは」語った。
自民、公明両党は、日本維新の会にも、政府の経済対策の案を説明。日本維新の会は「政治改革の実現が議論の前提だ」と指摘。日本維新の会・青柳国会議員団政調会長代行は「旧“文通費”(調査研究広報滞在費)の使途公開と残金返納、前国会で果たされなかった約束。この合意が果たされない限り協力はできない」と述べた。自民党・小野寺政務調査会長は、立憲民主党・重徳政務調査会長とも会談し、経済対策の案を説明。重徳政調会長は「国民に見える形で議論を行うべき」として、予算委員会などの場で議論を深めていく必要があるという考えを伝えた。立憲民主党・野田代表も「事前の政策協議は基本的にはやらない」と述べた。
立憲民主党は、「年収の壁」の見直しについて、厚生労働省の担当者からヒアリングを行った。この中で、立憲民主党・長妻代表代行は「“103万円の壁”はあくまでも税の話。106万円と103万円は社会保障の壁。“壁”というより“崖”だと思う。非常に深刻」と語った。こうした中、臨時国会の日程を巡り、自民党と立憲民主党の国会対策委員長が会談。自民党は、政府が今月28日に召集する方針だと正式に伝えた。その上で、両氏は翌29日に石破総理大臣の所信表明演説、来月2日〜4日に衆参両院の本会議で、各党の代表質問を行うことで合意した。
103万円の壁の議論が進んでいるが、一方でもう1つの壁もある。それが106万円の壁となるがそれは年収が106万円以上になると配偶者扶養を外れ厚生年金・健康保険を支払う必要が生じるというもの。この106万円の壁について厚生労働省は短時間で働く人が将来受け取る年金を増やす必要があるなどとして撤廃するかどうか審議会で議論が行われた。撤廃されて厚生年金に加入した場合、年金として受け取れるが保険料が増え手取りが減ることもある。厚生年金は老後の年金額が増えるが保険料は個人と企業が折半して納付するため、個人は手取り収入が減り企業は負担が増えることになる。厚生労働省は要件緩和で影響を受ける企業側へ支援策を講じる方針となっている。また現在労使で折半している保険料を企業側がより多く負担できる特例を設ける案を示したが、大企業と中小企業の格差を生むなど反対意見も出た。
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インフルエンザ流行期入りの目安は2週連続超で2番目に早く医師は早めの感染予防対策を訴えている。都内のクリニックでは例年11月はほとんどインフルエンザ患者なしだったがことしは1日に数人の患者が来院しているという。インフルエンザの予防に有効なのがワクチン接種となり注射するタイプが一般的だったが、先月からは別の選択肢も出てきた。それは鼻の中にワクチンを直接吹きつけるスプレータイプ。名古屋市内のクリニックでは5人に1人がスプレータイプを選択しているという。ただ国内の臨床試験では副反応が67.9%で起き、鼻づまり・せきなど風邪に似た症状やまれにインフルエンザで発熱もあると言い、スプレータイプのワクチンには毒性を弱めたウイルスが含まれているため妊娠中・免疫不全の人は使うことができない。授乳中の人や周囲に免疫不全の患者がいる人・ぜんそくの人は注射タイプのワクチンを使うよう推奨している。
ペルーでまもなく開幕するAPEC首脳会議に石破総理大臣も到着した。首脳会議にはトランプ次期政権への移行を控えるアメリカのバイデン大統領も出席するが、今回存在感を示し注目されているのが中国となる。ペルーの首都・リマに到着したのは中国の習近平国家主席。早速中国の国旗を持った人から盛大な歓迎を受けた。訪問にあわせて行われたのはペルーの新たな港湾施設「チャンカイ港」の記念式典となった。中国の巨大経済圏構想「一帯一路」の重要プロジェクトとして建設されたもの。南米とアジアを結ぶ海運ルートはこれまでアメリカ・メキシコ経由が主流だったがチャンカイ港の開港で中国の上海と直接結ぶ航路が開設されたこととなる。アメリカでは港が中国に軍事目的で利用されるのではないかという懸念も出ている。
ことしのノーベル平和賞に選ばれた日本被団協は、来月ノルウェーで開かれる授賞式に出席するための費用を募ろうとクラウドファンディングを始め協力を呼びかけている。渡航費・宿泊費1人あたり約50万円必要となるため本人たちだけで負担するのに限界があることから1,000万円目標としている。
韓国の最大野党である「共に民主党」のイ・ジェンミョン代表が前回の大統領選挙で虚偽の発言をしたとして公職選挙法違反の罪に問われた裁判。
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フィギュアスケートのグランプリシリーズ。第4戦のNHK杯を終えて、残りは2戦。すでにファイナル進出を決めている日本選手は、女子シングル・樋口新葉選手、坂本花織選手、ペアでは三浦璃来選手/木原龍一選手のりくりゅうペア。男子シングルの注目が鍵山優真選手。先週のNHK杯では、2位に大差をつけて大会連覇を果たした。ファイナル進出がかかる第5戦のフィンランド大会を前に、公式練習を行い「しっかりと集中して100%出し切りたい」と意気込みを話した。NHK杯から連戦の鍵山選手。フリーでは4回転ジャンプを4本組み込む予定。公式練習では、4回転フリップなど、難度の高いジャンプを次々と跳んで、状態のよさを見せていた。女子シングルの選手たちも、本番のリンクで調整。20歳・松生理乃選手と19歳・吉田陽菜選手は、カナダ大会でともに表彰台に上がり、今大会でも活躍が期待される。