一大ブームを起こした人気者は織田裕二だった。1991年にドラマ「東京ラブストーリー」で人気を不動のものにした織田は、20歳の時に映画「湘南爆走族」でデビュー。織田の人生を大きく変えた作品は「北の海峡」。山崎努との共演がきっかけで俳優をとことん突き詰めることを決意した。「新説・三億円事件」で再び共演し、撮影中に1回だけ2人で会話をした。もう心がなくなっている恋人に抱きしめられるシーンで明後日の方向を向きながら抱きしめる演技をしたが、山崎に「好きで好きでたまらない気持ちで抱きしめていたらどうなっていたかね」と言われた。織田は、そっちのほうが全然切ないと感じた、俺のやった芝居は「心がないです」の説明にすぎなかった、話しかけてくださったのはその時だけと話した。1993年の「振り返れば奴がいる」で冷酷な天才外科医を演じた織田は、本物の医師から動きを学んだ。ライターは自前で、フタを開けた時の音が芝居の味付けになったという。「踊る大捜査線」では、正義を貫く刑事・青島俊作を演じた。青島はヘビースモーカーの設定だったためデスクの上には吸い殻が山積みになった灰皿が置かれているが、青島の世界観を作るため織田が発案したものだった。和久刑事を演じたいかりやは、台本を読んでいるときにかけていた老眼鏡を織田に持っていかれた。和久刑事はメガネをかけていない設定のため跡がつかないよう鼻あてにティッシュを挟んで返されたいかりやは「こいつはすげえなぁ」と話したという。いかりやは、映画2作目の公開から1年後に亡くなった。「踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!」が公開中。
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