能登半島地震で倒壊し今もそのままになっている石川県輪島市中心部の7階建てのビルについて、輪島市は倒壊した原因の調査のため建物の基礎部分を残したうえで、道路にはみ出している上層階から段階的に解体していく方向で国土交通省との調整を始めることになった。元日の能登半島地震では、輪島市にある鉄筋コンクリート造りの7階建てのビルが倒壊し、隣接する居酒屋を兼ねた住宅が巻き込まれ、48歳の母親と19歳の娘が亡くなった。今もビルは横倒しになったままで、上層階の部分は市道にはみ出していて、市によると市民からは早く解体してほしいという声が上がっているという。一方で、国土交通省が倒壊した原因の調査を行うため、主に建物の基礎部分を残しておく必要があり、市は段階的に解体していく方向で国土交通省との調整を始めることにした。具体的には、道路にはみ出している上層階の部分から下の階に向かって解体していくということで、市は遺族やビルを所有する漆器店の理解を得たうえで調整を進めることにしている。輪島市は“道路の安全確保や中心部の復旧にもつながるので、速やかに解体を進めたい”と話している。