農林水産省が審議会で示したところによると、先月までの1年間の主食用のコメの需要は702万トンと前の年より11万トン増え、10年ぶりに増加に転じた。農林水産省は、インバウンドが好調だったことに加え、ほかの食料品に比べると値上がりが緩やかだったことなどから、需要が伸びたのではないかとしている。これに伴って民間での在庫は減っていて、先月末の時点では156万トンと去年の同じ時期より20%減って、記録を取り始めた平成11年以降では最も少なくなった。在庫の減少も反映して先月、JAなどの集荷業者と卸売業者の間の取り引き価格は過去10年間では最も高くなっていて、審議会の出席者からは消費への影響を懸念する声も上がっていた。