きのう、小泉進次郎農林水産大臣は「約70年前から毎年秋に実施してきたコメの作況指数の公表を廃止することにした。生産現場の実態に合わなくなってきたことなどがあげられる」などと述べた。おととい、福島県の田んぼを訪れた小泉大臣はそこで、コメ農家らから「(作況指数は実感と)違う」と指摘された。作況指数とは、毎年、無作為に選んだ約8000カ所の水田から、10アール当たりの収穫量を把握して過去30年との比較を出すもの。現在の米騒動に繋がった去年の作況指数は平年並みと発表されたが、農家の実感とは違っているという。こうした背景には近年の気候変動などがあるとして農林水産省は作況指数を廃止して、収穫量の精度を高め公表する方針。データにズレが生じている原因としてふるい目も指摘された。埼玉県のビレッジファーム村田・村田健士にふるい目を見せてもらった。主食用になるか、加工用や飼料用になるかを分けるもので、網目が大きいほどふるい落とされるコメが増えて全体としての収量は減ることになる。これまで農水省は1.7mmで計算してきた。コメの粒が大きいほど味がしっかりする。ビレッジファーム村田では1.9mmの網目を使用しているが、1.7mm比で1割ほど収量が減るという。最近は収穫量をリアルタイムで把握できるコンバインなどがあることから小泉大臣は「農業政策の新たな基盤を確立していきたい」と説明している。きのう発表されたスーパーのコメの平均価格は5kgあたり4176円で、前週比48円値下がりとなった。内訳を見ると備蓄米を含むブレンド米が64円値下がりした一方、銘柄米は14円値上がりしていて、高い水準が続いている。