備蓄米の放出に至った経緯、ポイントを2つに分けて見ていく。まずは「価格の高騰」。去年6月ごろは5キロ当たり2300円程度で推移していたが、夏ごろ一部のスーパーなどで品薄になり価格は急上昇。新米が出回れば落ち着くという見方が広がったが、期待とは裏腹に上昇は続き直近では3600円を超えている。背景にあるのが「流通の目詰まり」。農林水産省によると去年1年間で全国で収穫されたコメは前の年から18万トン増えたと見られている。ところがJAなどの集荷業者が買い集めた量は21万トン減った。今回の備蓄米の放出はこれを補う形で行われる。そもそもなぜコメは消えたのか。要因の1つと見られているのが過熱する買い付け競争。