2日のニューヨーク株式市場は、この日発表された米国の先月の雇用統計で、就業者数の伸びが市場の予想を大きく下回ったことや、失業率が4か月連続で上昇したことから景気減速への警戒感が高まった。このためダウ平均株価は、一時900ドルを超える大幅な値下がりとなり、終値は前日に比べて610ドル71セント安い3万9737ドル26セントだった。ハイテク関連銘柄の多いナスダックの株価指数も一時3%を超える大幅な下落となり、終値も2.4%の下落となった。一方、ニューヨーク外国為替市場では雇用統計を受けて、FRBが利下げのペースを早めるのではないかとの見方が広がって、日米の金利差の縮小が意識されドルを売って円を買う動きが強まった。円相場は一時、1ドル146円台半ばまで値上がりした。1ドル146円台をつけるのはおよそ4か月半ぶり。市場関係者は前日に赤字決算を発表した半導体メーカーのインテルの株価が急落するなど企業業績の先行きにも懸念が広がり、投資家の間で当面のリスクを避ける姿勢が強まったと話している。