松本さんの予想レンジは34200~35000円。注目ポイントは「FRBに景気先行性はあるか?」とし、「FRBの政策金利とドル円レートの長期推移を示すグラフを見るとFRBの政策は景気を先読みしたフォワードルッキングなものだったと言えそう。FRBの利下げ局面ではアメリカの景気減速と日米金利差縮小がほぼ同時に進行することになるので、日本の輸出企業にとってはアメリカでの販売の減少と円高による輸出採算の悪化がWで業績を押し下げる。今回は過去と決定的に異なるのはFRBの政策が物価抑制を重視していること。それによって景気に対して政策が後手に回っていると言える。ISM製造業景況指数は2022年11月から1ヶ月を除き50割れが続いている。1960年以降のアメリカのリセッションの最長が2007年12月から2009年6月で19ヶ月間だった。今回すでにISM製造業は21か月ほど50割れが続いている状況なので、製造業の景況感から見るアメリカの景気減速はすでに最終局面かもしれない。日本株投資については厳しくなる可能性はある。ただしこれから1年間アメリカの景気が悪くなることとすでに悪くて最終局面を迎えているのとでは判断が変わると思う。さらにFRBは年内に1.25%の利下げを行う見方が出ているので、25年のアメリカの景気は急回復する可能性もある。」などと述べた。