アメリカ、ディズインフレーションへ?。みずほ証券・大橋英敏さんの解説。米国のインフレ率は緩やかに低下しておりFRBの利下げも視野に入っている。大橋さんは「債券市場ではコロナ前後でインフレ構造が変化した、コロナの前よりもコロナの後の方がインフレ率が高くなったという意見結構根強いが、私自身はコロナの頃からインフレ率はそんなに基調的なものは変わらないと思っている。アメリカのCPIの伸び率。足元ではサービスだけでインフレが決まっている。コアサービス価格の上昇は賃金上昇が主因ではないのではと考えている。コロナの前と比較するとコロナ前に比べて輸送サービスと住居が上がっている。輸送サービスでは自動車保険料が上がっている。22年なかば以降、自動車保険の上昇がみられた。コロナ禍で自動車価格が上がった。価格は下落しはじめている。自動車価格が上がったため次の年の保険料が上がったが自動車価格が落ち着いてきたため自動車保険も下がりつつある。CPIの住居というのはほとんどが家賃。足元の水準というのはコロナの前の水準ぐらいまで戻っている。長い目で見るとCPIの住居はコロナの前の水準までは戻るということを予想できるが足元はまだ戻っていない状況。CPI住居(家賃)と市場家賃のタイムラグがある。既存の家賃は1回契約すると家賃は上がらない。市場の家賃は変動する。家賃が下がり始めて追いつくまでにはラグがある。普段よりもラグが長くなっている。いずれもとの状態に戻る。賃貸契約の更新を選択する人が増えている。マーケットの中ではコロナ後のインフレ水準はコロナ前に比べて高くなるという見方が強いが基本的には元に戻っていくと考える方が自然。ディスインフレ、2%から2.5%ぐらいまで戻ってもおかしくない」などと述べた。