- 出演者
- 池谷亨 片渕茜 中垣正太郎 平出真有 大橋英敏 鮫島豊喜 棚瀬順哉
オープニング映像が流、池谷アナウンサーらが挨拶した。
株と為替の値動きとセクター別騰落率を伝えた。エヌビディアの株価が9%を超えて下落するなど、ハイテク株が軒並み売られ、相場全体を押し下げた。ダウはこのところ急ピッチで上昇していたこともあり、今週の雇用統計の発表を前に利益確定の売りも出やすかったよう。発表された製造業の景況感を示す指標が予想を下回ったことも売り材料になった。
アメリカの8月のISM製造業景気指数は前月比47.2上昇したものの、50を下回った。項目別では新規受注が44.6、生産が44.8とそれぞれ前月から低下した。一方、雇用が2.6改善したほか、物価を示す支払価格も上昇している。
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中国商務省は、カナダ産の菜種などに対する反ダンピング(不当廉売)調査を開始すると発表。菜種はカナダが主要産地で、中国は「不公平な競争によって国内の関連産業が損害を受けている可能性がある」としている。今回の発表は、カナダが先月、中国製EV(電気自動車)などに追加関税を課す方針を決めたことへの対抗措置とみられる。中国はカナダをWTO(世界貿易機関)に提訴する意向も表明していて、両国間の貿易摩擦が激化している。
フランスのエネルギー大手・トタルエナジーズは、インドの新興財閥・アダニグループ傘下のアダニ・グリーン・エナジーと合弁会社を設立し、4億4400万ドルを投資すると発表。新会社はインド国内で建設中の世界最大規模の再生可能エネルギー発電設備を用いて、太陽光で発電した電力をインドの政府系公社などに販売する計画。アダニグループを巡っては、不正会計などの疑惑が指摘されているが、トタルエナジーズは、再生可能エネルギーでの発電容量を2030年までに約5倍に引き上げるとして、今回の投資の意義を強調している。
ニューヨーク証券取引所から東海東京証券アメリカ・武井章浩さんが解説。3日のニューヨーク株式相場について。米国製造業の減速を示す経済指標などを受け、大幅に値下がりした。特に下げたのは品質問題が尾を引くボーイング。アナリストが投資判断を引き下げたことで、先週金曜日に史上最高値をつけていたダウを押し下げた。エヌビディアを筆頭に半導体銘柄の下げが目立ち、ナスダックは3%以上下落。9月は歴史的に株価のパフォーマンスが悪い月。市場は神経質になっていて、不安定なスタートになった。8月のISM製造業景気指数は、好不況の分かれ目となる50を5カ月連続で下回った。新規受注や生産は速いペースで縮小。今週の主役は8月の雇用統計。金融当局の焦点は、急速に鈍化しているインフレから、米国の雇用状況にシフト。今月のFOMC(連邦公開市場委員会)では、4年半ぶりの利下げが見込まれている。雇用者数の伸びが予想以上に上回れば、0.5ポイントの利下げの可能性が弱まり、株価に影響が出ると市場は見ている。
その他のマーケットの値を伝えた。
ISM製造業景気指数について、棚瀬順哉さんがスタジオで解説。「市場予想より若干弱い数字。新規受注と生産は弱く、雇用は反発とまちまちの結果。足元の経済指標は全般に言えることだが、9月FOMCでの利下げ幅への影響、先行きの利下げ見通しへの影響が市場の動きにとっては重要。今回のISM製造業は、マイルドなリセッションシナリオと整合的な結果。市場はすでに年内100ベース強の利下げを織り込んでいるので、結果発表後もそれほど大きな動きはなかった。市場へのインパクトも限定的」と話し、、ドル円145円台まで下落したことについてISMの影響ではない?と聞かれ、棚瀬さんは「安値を付けたのはISM発表直後だったが、それまでにかなり下がっていた。円高の大部分は東京時間におこっている。はっきりした材料はなかったが、日銀・植田総裁が経済財政諮問会議で利上げ継続を示唆する発言があったのも円買い材料視されたのでは」と答えた。
為替の値動きを伝えた。
棚瀬さんのドル/円予想レンジは145.20円~146.20円。棚瀬さんは「金曜日に米国8月雇用統計の発表を控え、方向感の出づらい展開が短期的に続くのではないでしょうか。市場参加者の間で、円キャリートレードの動向を見る上でよく見られる指標として、日銀発表の外国銀行本邦支店の本支店勘定のデータがあります。7月分のデータは6月分のほぼ横ばいですが、日銀のデータは銀行内での資金の移動を反映しているだけで、実際に資金がどこに貸し出されているのか、どう使われているのかわからないですね。BISのデータは貸し出しを反映していると言えるが、使途はわからず、実際に円を借りて円キャリートレードにつながるところを反映しているとは言えません。結局IMMを見ざるを得ないのではないでしょうか」などと話した。
10年国債の値動きを伝えた。
世界の株価の値動きを伝えた。
DZHフィナンシャルリサーチの東野幸利さんの日経平均予想レンジは3万7000円~3万8200円。連休明けの米国市場がハイテク株を中心に大幅に下落して戻ってきている。東野さんは「日経平均先物もつれ安して1000を超える下落幅になってきていることから、全般的に大幅安スタートが予想されます。月次売り上げが好調な小売株の一角には下値を拾う動きがありそうだが、久しぶりにリスク回避の動きが広がり、不安定な動きが予想されます。波乱の8月相場は、長い下髭が出た後、下落相場は続いた後に出現する場合に底打ち期待が強くなる動きに注意が必要です。今回のように上昇過程に出現すると、短期的には反動に警戒する必要があるります。年初からの上昇傾向は変わりませんが、長い下髭の部分の範囲内で、どこかで押し目を作ることをイメージしておくことが重要です。業種別だと、当面の物色の中心も、これまで同様に金融に分類されるセクターが中心になるとみています。年末にはハイテク株より、金融株優位の展開を想定しても良いのではないでしょうか」などと話した。
米国の投資ファンド・ベインキャピタルは、システム開発の富士ソフトに対し、TOB(株式公開買い付け)による非公開化を提案する方針を発表。富士ソフトは、既に米国の投資ファンドKKRによるTOBに賛同しているが、ベインはKKRを上回る総額6000億円規模で提案し、買収の実現を目指す。富士ソフトはベインから提案を受けた場合、「KKRからの提案との比較も含めて、慎重に検討を行う予定」とのコメントを発表。
林官房長官は、今月27日に行われる自民党の総裁選挙をめぐり立候補することを正式に表明した。林官房長官は、官房長官のほか外務大臣や防衛大臣など重要閣僚を歴任してきた経験と実績を強調。派閥裏金事件を受けて「国民の共感を得られる政治を取り戻していきたい」と述べ、党改革を推進していく姿勢を示した。総裁選への出馬表明は、林官房長官で4人目。
農林水産省は、1−7月のコメの輸出実績が、金額ベースで前年同期比29.1%増えた64億6200万円、数量ベースでは23%増えた2万4469トンだったと発表。いずれもこの期間としては過去最高。日本食レストランなどでの需要が伸びたことが要因。政府はコメの需要拡大に向けて輸出を促進している。
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坂本農林水産大臣は「スーパーなど一部店舗でコメの品薄が続いていることに関連し、今年の新米の価格について「平年より多少の割高感がある」と述べた。年間の出荷量の4割が今月末までに供給される見込みだとして、品薄は今後、解消に向かうと強調した。
セブン-イレブン・ジャパンは、手ごろな価格帯の商品を拡充すると発表。「うれしい値!」と銘打ち、おにぎりや弁当のほか、日用品など計270商品を今月末までに展開。物価の上昇などで節約志向が高まる中、低価格帯の品ぞろえを拡充することでコンビニ商品の割高なイメージを払拭し、消費者を取り込みたい考え。
「アメリカ7月貿易収支発表」など、今日の予定を伝えた。
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大橋さんは「7月の雇用統計は、発表直後から市場が総悲観に傾きましたが、その後の分析の中で悪化は一時的との指摘もあります。その中で注目しているのが、今日出てくるJOLTSの求人数で、仮に今日出てくる数字が横ばい圏でということになると、雇用に対する悲観というのはちょっと行き過ぎで、結果的に24年の12月までに今マーケットが織り込んでいるような利下げ幅、その剥落などを通じて一時的にドル円の上昇や日米の長期金利の上昇につながる可能性があるという意味で注目しています」、棚瀬さんは「経済指標が市場の利下げ見通しにどういう影響を与えるかというところが注目。ただ、今日の発表されるものの中では、市場の大きな動きには正直つながらないとは思いますが、Fedの経験認識を見る上でベージュブックは注目した方がいいと思います」などと話した。