米国FRB(連邦準備制度理事会)は、FOMC(連邦公開市場委員会)を開き、政策金利を0.5ポイント引き下げた。4年半ぶりとなる利下げとなる。政策金利の誘導目標は4.75~5%の間に引き下げられた。声明文では、インフレ目標の2%達成に向けてさらなる進展が見られたとしつつ、労働市場の減速を前回よりも強い表現で指摘し、パウエル議長も会見で「金融政策を緩めれば、インフレ抑制に支障がでるかもしれない」と強調した。同時に公表された2024年末の失業率見通しも4.4%と、前回6月時点から上方修正するなど、FRBが労働市場への悪影響をより意識していることが示唆された形。政策金利の見通しの中央値は2024年の年末で4.4%と、前回6月時点の見通しから下方修正された。年内にあと2回利下げが行われる計算になる。ただ、今後の利下げについてパウエル議長は急ぐ必要はないと述べ、緩やかなペースになるとの認識を示した。