ソニーフィナンシャルグループの石川久美子さんのドル円予想レンジは140.90円~143.50円。石川さんは「4月に入ってからのドル円の急落は、アメリカの相互関税により円高・ドル安のWエンジンで進んできましたが、相互関税に関しては上乗せ分が90日停止され、米中間も関税を引き上げ合うことを一旦止めていること、トランプ大統領がほのめかしていたFRB議長の解任について計画はないとしたこともあり、一旦は落ち着いています。しかし、VIX指数は以前に比べて落ち着いてはいるものの高水準となっています。つまり、今は落ち着いていてもあくまで波待ち状態ということです。市場関係者の中で、今回の日銀会合の追加利上げを予想する声はほぼ聞かれます。展望リポートの中で日銀がどのような見通しを示すかが注目です。植田総裁は4月中も実質金利が極めて低い水準にある中で、経済と物価の見通しが実現していけば、引き続き金利を引き下げ金融緩和の度合いを調整していくことになると話していますので、この見通しは重要となります。しかし、日米の関税交渉がまだ序盤である以上、関税の影響を見通しに反映させることは難しく、今回の見通しの数字はあくまで仮置きとして受け止めるべきです。外国為替相場にとって重要なのは、やはり米中を筆頭に各国とアメリカとの関税交渉が進展を見せるかどうかとなります。2022年・2023年・2024年と、ここ3年はGWに相場が激しく荒れている様子が見られます。貿易絡み以外でも地政学リスクを材料に変動することが考えられ、突発的な報道に要注意です」などと話した。