トランプ大統領と対立してきたFRBのパウエル議長の講演が日本時間の今夜行われ、世界中が注目している。ジャクソンホールのシンポジウムが開かれる会場前にはアメリカメディア各社が専用のブースを設けていて、関心の高さがうかがえる。ジャクソンホール会議は主要な国の中央銀行の幹部や経済学者などが参加、過去に何度も重要なメッセージが発信され、今後の金融政策の方向性を占う場となってきた。講演を行うFRBのパウエル議長はこれまで数々トランプ大統領と対立してきた。経済の成長を重視し、景気をよくする利下げを求めるトランプ大統領に対し、利下げを急ぐことに慎重だったため。慎重な理由の1つが、インフレのリスクだ。アメリカの消費者物価指数の上昇率を示したグラフでは、ことし4月以降、上昇傾向となっている。関税措置による影響で、インフレが再び進むことへの懸念が出ている。ジャクソンホール会議に出席する、FRB元副議長のアランブラインダー氏に取材すると、パウエル議長の利下げに慎重な姿勢に理解を示した。
ただ、堅調だとされてきたアメリカ経済に減速の兆しが出ている。重要な経済指標の1つ、雇用統計は先月、農業分野以外の就業者数の伸びが市場予想を下回った。シカゴを拠点にコーヒーチェーンを展開する企業ではトランプ政権の関税措置の影響で、エチオピアなどから輸入するコーヒー豆をはじめ、輸入しているコーヒーカップも仕入れコストが値上がりし、経営を圧迫している。そのため、新規採用を絞り、人件費を削減することで、コストの上昇分を吸収しようとしている。こうした中でFRBが来月、利下げに踏み切るとの見方が金融市場で強まっている。しかし、FRBのアラン・ブラインダー元副議長は「アメリカ経済はよく持ちこたえていて必ずしも利下げを急いでいない」という見方を示した。パウエル議長の任期は来年5月までで、議長としてこのシンポジウムで講演するのは最後になる可能性が高いこともあり、講演の内容に関心が高まっている。注目されるパウエル議長の講演は日本時間の今夜11時から行われる。
ただ、堅調だとされてきたアメリカ経済に減速の兆しが出ている。重要な経済指標の1つ、雇用統計は先月、農業分野以外の就業者数の伸びが市場予想を下回った。シカゴを拠点にコーヒーチェーンを展開する企業ではトランプ政権の関税措置の影響で、エチオピアなどから輸入するコーヒー豆をはじめ、輸入しているコーヒーカップも仕入れコストが値上がりし、経営を圧迫している。そのため、新規採用を絞り、人件費を削減することで、コストの上昇分を吸収しようとしている。こうした中でFRBが来月、利下げに踏み切るとの見方が金融市場で強まっている。しかし、FRBのアラン・ブラインダー元副議長は「アメリカ経済はよく持ちこたえていて必ずしも利下げを急いでいない」という見方を示した。パウエル議長の任期は来年5月までで、議長としてこのシンポジウムで講演するのは最後になる可能性が高いこともあり、講演の内容に関心が高まっている。注目されるパウエル議長の講演は日本時間の今夜11時から行われる。