突然の採決見送りの舞台裏。当初、自民の国対が考えたシナリオは、4日衆議院で元の自民党案を採決し衆議院を通過したあとに、参議院で維新案を反映した修正案を提出。衆議院に差し戻して、可決、法案成立というものだった。しかし、3日夜、茂木幹事長が維新幹部に電話。茂木敏充幹事長は、4日の採決を5日、6日に後ろ倒しすることを提案。そうすれば維新の要求を取り入れた修正案を衆院で採決できるという提案に、維新が受け入れたという。遠藤国対委員長は、「もっと細かく“詰将棋”をして合意をしておけばこういう無駄な動きはなかったのかもしれない、ただ丸のみすると言われたので、合意文書に(抜け道が)潜んでいると(読み)取りますか?」とした。茂木幹事長の1日遅れの提案に動いた理由について後藤は「法案をよりスムーズに進めるため、更なる法案修正を避けるため」とし、田崎は「参院での混乱をおそれ正攻法をとった」としている。
後藤は「茂木さんの戦略は参議院の方をグリップしきれな可能性が懸念材料としてある。参議院で修正をする場合、対維新との修正だけでなく、公明や野党などとのさらなる修正の譲歩が必要になる可能性があった」などとコメント。田崎は「自民党国対が参院で修正する事を選んだのは、4日に採決を採るという合意をしていて、その期限を守ろうとすると一度維新が反対することで再修正に持っていくしかなかった。茂木さんは良くないと動いた」などとした。田崎の取材によると「今回の亀裂はかなり深い。麻生氏の怒りは収まらないかも」と指摘。後藤は「麻生氏と茂木氏と修復不可能な状態になりつつある」と指摘。岸田首相が9月の自民党総裁選に勝ちたいのであれば、麻生派の支持がマストになってくるが、おぼつかないという。朝日新聞によると、岸田首相は局面打開に内閣改造・党役員人事に一縷の望みを託すのではとみられ、茂木氏らの交代で人心一新を図る狙いがあるかもしれない。しかし自民党内では、中堅議員は「総裁選で再選できるか分からない人が人事をしても誰も応じないだろう」と話す。
後藤は「茂木さんの戦略は参議院の方をグリップしきれな可能性が懸念材料としてある。参議院で修正をする場合、対維新との修正だけでなく、公明や野党などとのさらなる修正の譲歩が必要になる可能性があった」などとコメント。田崎は「自民党国対が参院で修正する事を選んだのは、4日に採決を採るという合意をしていて、その期限を守ろうとすると一度維新が反対することで再修正に持っていくしかなかった。茂木さんは良くないと動いた」などとした。田崎の取材によると「今回の亀裂はかなり深い。麻生氏の怒りは収まらないかも」と指摘。後藤は「麻生氏と茂木氏と修復不可能な状態になりつつある」と指摘。岸田首相が9月の自民党総裁選に勝ちたいのであれば、麻生派の支持がマストになってくるが、おぼつかないという。朝日新聞によると、岸田首相は局面打開に内閣改造・党役員人事に一縷の望みを託すのではとみられ、茂木氏らの交代で人心一新を図る狙いがあるかもしれない。しかし自民党内では、中堅議員は「総裁選で再選できるか分からない人が人事をしても誰も応じないだろう」と話す。