中学2年生の西和田幸さんは小学4年生の夏休み明け突然学校に行けなくなった。そんな西和田さんの支えになったのが馬のどんぐり。どんぐりがいるのは那須塩原市の乗馬施設で、管理しているのは広田龍馬さん。馬術の日本代表として2000年のシドニー五輪にも出場した。広田さんは馬がありのままの姿を受け入れてくれることに癒やしの力を感じてきた。那須塩原市に働きかけ10年前に地域の人が馬と触れ合える施設を始めた。ここで市内ののべ5万人の小中学生が馬との触れ合いを楽しみ、学校に行けるようになった子どもも数多くいたという。西和田さんが学校に行けない中、親と一緒に来て出会ったどんぐりは初めて会った自分を背中に乗せてくれたことに受け入れて貰えたと安心感を覚えた。今では中学校に通えるようになり学級委員も務めた。馬術にも打ち込み全国大会を目指すまでになった。広田さんの活動は今転機を迎えており、老朽化などから施設を所有している那須塩原市が閉鎖を決めた。市は事業自体は継続したいとしているが事業を行う施設をどうするかはまだ決まっていない。事業の継続と合わせて取り組んでいるのが支える側の人達を増やすこと。この日は地元で福祉を学ぶ大学生を招いて馬に触れる体験会を開いた。