静岡県の山奥、住民2世帯の長郷集落に1人で暮らす利夫さんのもとを訪ねた。重機に乗ってこれから椎茸の原木を置く場所の整備をしていた。利夫さんは自給自足に近い生活をしており、サツマイモなど9種類の野菜や果物を育てている。利夫さんはメルカリでドローンを買ったといい、息抜きに楽しんでいた。再び山奥に入っていった利夫さんは木を切り始めた。椎茸の原木の寿命は4年と言われており、新しい原木を伐採していた。家に戻ると薪で風呂を沸かした。昭和35年、6人きょうだいの5番目として生まれた利夫さんは11人の大家族だった。きょうだいのうち上4人は異母きょうだい、父が再婚してできたのが利夫さんと末っ子の弟だった。兄と姉は次々と家を離れ、14歳だった利夫さんがお茶の栽培や林業の跡継ぎになった。50年ほど前までは8世帯あったが、次々と街中に移り今では2世帯になった。両親も他界し、独身の利夫さんは一人で暮らしてきた。