女子団体パシュートの準決勝、オランダ戦。運命のラスト1周、わずか0.11秒差で決勝進出を逃した。ここでテレビ中継は終了したのだが、その裏で撮られていたのは高木美帆ら日本チームのリアルな姿だった。抑えきれない悔しさ、蓄積する疲労。それでも約2時間後には3位決定戦が迫っていた。銅メダルをかけた3位決定戦には、初出場の野明花菜がメンバーに名を連ねた。アメリカを破り銅メダルに輝いたが、その直後に選手たちが交わしていた言葉の中に「ばっちり聞こえた。待って!が」というものがあった。元パシュート日本代表の押切美沙紀さんは「スタート後に野明選手が少し遅れた。その時に前の高木に『待って』の声掛けがあった。バラバラにならないで一つで滑ることが大切」などと語った。パシュートは動きがピッタリ揃うことで2番手・3番手の空気抵抗が小さくなり、チームが加速する。佐藤の「待って」が先頭の高木に聞こえたからこそ、早い段階で隊列が整い一つになれたのだという。
