日本銀行・植田和男総裁が見守る中、20年ぶりの新紙幣が運び出された。東京証券取引所では福沢諭吉から渋沢栄一へ、出身地の地酒を使った水合わせの儀が行われた。これまでも偽造防止を強化するため約20年ごとに新紙幣が発行されてきた。今回違うのは前回より刷られる枚数が減ること。理由はキャッシュレス。財布の主役の1000円札は約3割減る。千円札に描かれた北里柴三郎ゆかりの北里大学で「お札をどれくらい使うか」と聞いた。食料品の購入について2018年は現金が56%、キャッシュレスが44%だったが、2023年は現金が26%、キャッシュレスが74%。日銀はデジタル通貨の技術を検証中だが、「現時点で実用化の計画はない」という。