高市総理大臣と日銀の植田和男総裁が去年の11月以来となる会談を行った。内容は「金融経済情勢に関する一般的な意見交換」だそうだが、市場の関心は責任ある積極財政の行方だ。かつて、安倍元総理が掲げたアベノミクスの旗印のもと黒田バズーカと呼ばれる異次元の金融緩和で円高株安を一変させたように総理と日銀総裁の言動をマーケットは注視している。高市自民の歴史的勝利後、株高円安債券安のいわゆる高市トレードが進むとの見方もあったが異なる反応が出ている。住宅ローンの固定金利に影響する10年物国債に注目すると、拡張的な財政政策を打ち出す高市内閣の発足後国債の増発懸念などから金利は右肩上がりとなり、2%の壁もあっさり突破し解散表明の直後に直近のピークを迎えた。しかしその後は一進一退の展開に。選挙結果を受け、再び金利は上昇局面に入るともみられていたが今のところそうなってはいない。野村證券のエグゼクティブエコノミスト、木内登英氏は市場の動向を「選挙に勝ったから積極財政をさらに加速するのが難しくなっている」と指摘した。15分ほどで終了した高市総理との会談後、植田総裁はその内容について明言を避けた。
