物価高対策1つをとっても自民党は野党の協力なしには前へ進めることができないのが現状。糊しろとも言えるのが高市早苗氏が主張している給付つき税額控除。例えば10万円の給付つき税額控除を実施した場合、所得税15万円を納めている人の場合、10万円が減税され、5万円納税することになる。所得税を5万円納めている人の場合、5万円は納税する必要はなく、さらに5万円の現金が支給される。所得税を納めていない人の場合、10万円の現金が給付される。低所得者の方々にとっては現金支給の恩恵がストレートに感じられる制度。海外ではアメリカやドイツなどで導入。低所得者や子育て世代への支援策として効果があるとされている。7月の参院選では立憲民主党など野党が公約に掲げていた。きょう、自民、公明、立憲の党首が会談を行い、給付つき税額控除の制度設計を議論するための協議体を立ち上げるこで合意。これについて石破総理は「速やかに協議を始めたい」、立憲民主党・野田代表は「競技の継続を確約してほしい」などとした。
高市氏は7月の参議院選挙のときに食料品の消費税をゼロにすべきだという主張をしていたが、今回、それを封印。政治部自民党担当の澤井尚子記者に高市氏の狙いを聞いた。少数与党のいま、野党との協力は不可欠。給付つき税額控除のほかに“年収の壁”引き上げ、首都機能のバックアップ体制などを掲げて立憲、国民、維新との連携を意識。“総理になればどの党ともうまくやれる”というアピールではないか。党内に対してもリベラルな立憲の主張に寄り添う姿勢を見せることで保守色を和らげ、総裁選での支持拡大を狙っている。
自民党の総裁選挙では1年前も同じようなことをやっていたと見ている方も多いと思われる。去年は与党が国会の過半数を占めていたので、各候補は野党のことを気にすることなく堂々と持論を展開できたが、今回は環境が変わっている。理想を語る力だけではなくて現実的な妥協によって物事を前に進める力が求められている。場合によっては支持者の失望を買うかもしれない。石破氏が苦労したのもその点。自民党総裁選史上最も過酷な選挙なのかもしれない。
高市氏は7月の参議院選挙のときに食料品の消費税をゼロにすべきだという主張をしていたが、今回、それを封印。政治部自民党担当の澤井尚子記者に高市氏の狙いを聞いた。少数与党のいま、野党との協力は不可欠。給付つき税額控除のほかに“年収の壁”引き上げ、首都機能のバックアップ体制などを掲げて立憲、国民、維新との連携を意識。“総理になればどの党ともうまくやれる”というアピールではないか。党内に対してもリベラルな立憲の主張に寄り添う姿勢を見せることで保守色を和らげ、総裁選での支持拡大を狙っている。
自民党の総裁選挙では1年前も同じようなことをやっていたと見ている方も多いと思われる。去年は与党が国会の過半数を占めていたので、各候補は野党のことを気にすることなく堂々と持論を展開できたが、今回は環境が変わっている。理想を語る力だけではなくて現実的な妥協によって物事を前に進める力が求められている。場合によっては支持者の失望を買うかもしれない。石破氏が苦労したのもその点。自民党総裁選史上最も過酷な選挙なのかもしれない。
