今日の東京市場の日中の動きだが、日経平均株価は200円程値下がりして取引を終えた。為替だが、円安が加速している。日米の中央銀行の会合の結果を受けて円相場は1か月ぶりの円安水準。市場関係者が今日最も注目していたのが日銀の植田総裁の会見での発言だが、今まさに行われている会見のさなか円安がさらに加速していて156円台まで値下がりしている展開となっている。日銀は今日まで開いた金融政策決定会合で追加の利上げを見送った。市場関係者の間では今月初めの時点では日銀の次の追加利上げは今月か来月のいずれかという見方が多かったのだが、このところは日銀からの発信などを踏まえて今月は見送りだという見方を強めている。植田総裁は今後の追加の利上げのタイミングについて、さまざまなデータや情報を丹念に点検したうえで判断していく必要がある、賃金と物価の好循環の強まりを確認する視点から来年の春闘に向けたモメンタムなど今後の賃金の状況についてもう少し情報が必要だと考えていると述べた。また、米国をはじめとする海外経済の先行きも引き続き不透明で米国の経済政策をめぐる不確実性も大きい状況が続いていると述べた。今日まではなかなか円を売りにくい状況だったという。ただ、米国のFRBが18日までに開いた会合で来年の利下げのペースは従来の想定よりも緩やかになるという見通しを示した。これで円安が進行しておりさらに今の会見で植田総裁が来年の春闘での賃金の動向の情報が必要だと話したということを受けて市場の受け止めとしては追加の利上げは来月より遅れるのではないかという思惑で円売りがさらに加速している展開。日銀は経済と物価が見通しどおりに推移していけば今後も追加の利上げを検討する方針。ポイントとなるのが来年の賃上げの広がり、トランプ次期大統領の政策の影響そして円相場の動き。