福井県は電力会社などと共同で出資して原子力発電所から出る放射能レベルが極めて低い金属のリサイクルを専門に行う会社を、ことし敦賀市に設立することを決めた。新たに設立されるのは原発の廃炉作業などで出る廃棄物のうち放射能レベルが極めて低い「クリアランス金属」のリサイクルを専門に行う会社で、ことしの夏ごろ敦賀市に設立される。敦賀市内にクリアランス金属の集中処理施設を建設し電力会社から回収した金属を溶かすなどの処理をしたうえで、「インゴット」と呼ばれる塊にし放射能を測定して基準以下のものを一般に出荷するという。会社は福井県と関西電力や日本原子力発電、敦賀市や小浜市などの嶺南地域の自治体などが共同で出資して設立し、出資額は全体で20億円に上るという。このうちおよそ半分を県が出資し県はおよそ10億2000万円を新年度当初予算案に計上した。県などによるとクリアランス金属のリサイクルを専門に行う会社は日本では初めてだという。