今シーズンアジア出身初のMLBホームラン王に輝いた大谷翔平選手。WBCを世界一、二度目の満票MVP、史上最高額の移籍と唯一無二の道を歩み続けた。侍ジャパン3大会ぶりの世界一へ。阪神との強化試合で大谷選手の一挙手一投足に熱視線、ファンのみならぬ阪神ナインも注目する中、片膝を付きながらもホームランを放った。WBC決勝・アメリカ戦を前に仲間におくったのは今年の流行語大賞にノミネートされることになる「憧れるのをやめましょう」。日本1点リードの9回、大谷選手は志願のマウンドへ。2アウト、世界一まであと一つで迎えたエンゼルスのチームメイト、M.トラウト選手を打ち取り、侍ジャパンが14年ぶりに世界一を奪還した。MVPにも輝き「大谷のための大会」とも言われたWBCが幕を閉じた。MLBが開幕するとホームランを連発、6月の最終戦では今季メジャー最長の推定150メートル特大ホームランを放つなど、6月の月間MVPも受賞した。7月、MLBオールスターに選出されるとマリナーズファンからラブコールが送られ、後にチームメイトとなるベッツ選手らからも称賛されていた。その後、エンゼルスは低迷した。野球界史上最高の1日と言われた7月27日、ダブルヘッダーで大谷選手は1戦目は先発のマウンドに上がると9回2アウトまで無失点、メジャー6年目で自身初の完封勝利。2試合目はバッターで出場、MLB史上初1試合目完封勝利、2試合目2本塁打を記録。二刀流が至高の領域に達した瞬間だった。