県病害虫防除所は毎年県内10か所でわなを仕掛けて越冬したカメムシの数を調べていて、ことしは1か所あたりの平均が96.4匹と平年の4倍を上回り、過去10年間で最も多くなった。県によるとカメムシは例年いまの時期から夏場にかけてビワやナシなどの果汁を吸い実をくぼませたり腐らせたりしていて、先月防府市でビワの果実に飛来しているのを確認。県は今後カメムシが大量に発生して農作物に大きな被害を及ぼすおそれがあるとして先月23日、県内全域に注意報を発表。県は農家に対し、カメムシの飛来状況を定期的に確認し、見つけた場合は速やかに農薬を散布するほか、気温が高くなる6月以降は住宅の外灯などにカメムシが集まっていないか確認するよう呼びかけている。県病害虫防除所は「過去にないほど越冬したカメムシが多く非常に警戒している。山にえさが少なければ畑に向かうおそれがあるのでしっかり対策をしてほしい」としている。