米軍が2年に1度、太平洋地域で実施している大規模な実動演習が初めて日本でも行われ、きょう、青森県と宮城県の自衛隊の基地では、米軍の戦闘機が展開する訓練が行われた。青森県の海上自衛隊八戸航空基地では午後5時ごろ、米国本土に配備されているF16戦闘機3機が次々に着陸した。米国のインド太平洋軍は、大規模な実動演習、バリアント・シールドを2年に1度、グアムなどで実施していて、10回目となる今回は、初めて日本にも範囲を広げて今月7日から18日までの日程で行っている。防衛省によると、在日米軍基地が攻撃を受けて使えなくなった場合などに自衛隊の基地に展開する訓練だということで、宮城県の航空自衛隊松島基地にも米国本土に配備されているF16戦闘機2機が着陸した。松島基地や八戸航空基地では、自衛隊の戦闘機や哨戒機などが運用されているが米軍の戦闘機の訓練は初めてと見られる。演習では、北海道や九州、小笠原諸島の硫黄島などでも自衛隊との共同訓練が行われていて、今回米軍が初めて日本にも演習の範囲を広げた背景には、中国を念頭に日本周辺などで有事が起きた場合の即応体制を強化したいねらいなどがあると見られる。