中国は現在、遼寧と山東の2隻の空母を運用している。今回、これまでの演習の海域を大きく越えて、初めて日本の小笠原諸島の南鳥島沖に達した。アメリカを牽制する狙いとみられる。日本も対応を迫られている。一連の活動で2隻の空母からは艦載機など合わせて約1120回発着を行った。中国の考える防衛ラインは、小笠原諸島からグアムまでとされている。ラインの内側にアメリカの増援部隊が入るのを阻止する戦略。今回は遼寧をアメリカの空母に見立てて訓練したとみられる。これまで中国海軍は近海防御に主眼をおいていると見られていたが、援用防衛の段階に入ったと予想される。自衛隊は護衛艦・紹介気で警戒監視にあたったほか、領海侵犯に備えて戦闘機を緊急発進させるなどの措置を取った。中国軍機はこれまでもアメリカ軍に対して動揺の飛行を行ったことがある。今回の飛行では、中国軍機が自衛隊の活動を妨害する狙いが会ったと指摘されている。日本の課題は、監視体制の整備、艦艇のやりくりなど。小笠原諸島周辺のレーダーや基地が限られる。