女流落語家の雲龍亭雨花さんは真打ちに昇進したばかりの落語家となっている。古典落語の世界に現代風のアレンジを加えるだけでなく、自作のフリップで江戸庶民の暮らしを丁寧に説明するスタイルが特徴であり長屋の意味を知りたいなど落語の難しさをわかりやすくする試みだという。家では主婦として料理を作る様子を見せている。一度は周りに反対されて他の道に進んでいたものの、息子もいるシングルマザーとして27歳で入門した雨花さん。前例にない挑戦で、周囲からは子どもを育てられないのではないかと不安がられていたという。その息子・尊さんも今では大学生となっていて、寂しさはあったけれども落語は子守唄のようなものだったと話すとともに、唯一落語に賛成してくれたという。この日はトリを任された雨花さんだが、名前は雨にも負けずに花を咲かせたいと言う思いがあるという。祝福の声が飛び交う中、涙を流す様子を見せた雨花さんだが、この日は転宅という泥棒に入られた女性がその泥棒を手玉に取ってしまうお話となっていて、「旦那のものは女房のもの 女房のものは女房のもの」など強かな女の姿を笑いで表現していった。雨花さんは「なんとかなるさ」ということを落語で伝えたいという。