きょう閉山を迎える富士山。今シーズンはすでに17万人以上が登っている。しかし山頂付近では9月とは思えないほど冷え込むこともあり、5日の最低気温はわずか1.5℃。さらに至近距離で落雷が発生することも。昼夜の寒暖差が激しく高山病や低体温症など体調を崩しやすい。さらに強風にあおられて滑落するなど今シーズンはすでに9人が死亡している。山梨県ではこうした危険を減らすために入山時間の規制などを今年から始めた。しかし規制のない静岡県の「富士宮ルート」では手元の温度計は4.7℃と真冬並みの寒さのなかアルミシートや寝袋にくるまり仮眠をする人たちがいたるところにいた。彼らは宿を取らず一気に山頂を目指す『弾丸登山者』たちだ。さらに初心者向けの山梨側「吉田ルート」から勾配が激しく難しい静岡側の「富士宮ルート」に人が流れていることで怪我人も相次いでいる。82歳の男性は転倒した歳、右膝に岩が刺さったという。男性は自力で歩けるということで救助隊が補助しながら9合目の山小屋に移動し宿泊。翌日無事に下山した。一方山梨側の吉田ルートでは入山規制によって安全面が確保されたという。今年から始めた入山規制が安全性の向上に役立ったと話す山梨県。一方の静岡県は今後どういう対策を講じていくのか。