富士山の静岡県側富士宮口五合目では登山道は冬季閉山中ということで柵が設けられている。今月17日、元祖七合目付近で男性2人が遭難しているとの通報があった。夏の登山シーズン以外は危険なため山頂につながる登山道は封鎖されている。静岡・富士宮警察の山岳救難救助隊が出動したが男性2人は自力で下山し五合目付近で発見され無事が確認された。遭難したのは中国籍の20代の男性2人で、17日午前6時頃富士宮ルートから登り始めたという。しかしこの日の富士山は大気が非常に不安定な状況で、標高3000mを超えた元祖七合目付近で1人が低体温症とみられる症状を発症した。富士宮登山道には春にかけても登山道には雪が積もり滑落の危険性がある。中国籍の男性は旅行で日本を訪れており一年中富士山に登れると思ったと話している。山岳ガイドは、SNSで間違った情報が飛び交っているみたい、外国人はそういう情報を鵜呑みにして登る方がいると話した。閉山中の登山に際し静岡・山梨の両県は迅速な救助のため行程やメンバーを記した登山計画書の提出を求めている。ただしこれで通行を許可したわけではなくあくまで登山は自己責任。去年6月には閉山中の富士山火口付近で男性3人の死亡が確認され、先月は中国籍の男子大学生が自力で下山出来なくなったと2度の救助要請を行っている。富士宮市の須藤秀忠市長は、救助に行く方は大変、富士山を軽く甘く見ていると話し、富士吉田市の堀内茂市長は、まるでタクシーを呼ぶかのごとくスマホで気軽に救助を要請する風潮が目立つ、これからは救助も有料化したいと話した。また静岡県の鈴木康友知事も、法律では救難救助は無償で行うことになっているのでルールを無視したときの費用の自己負担などは国の方で検討してもらうのが良いのではないかと語った。