東京・墨田区で先週土曜日にけん玉の対戦型イベント「Battle at the DELTA2025」が開催された。墨田区を隅田川と荒川に挟まれた三角州に置き換え「デルタ」と名付けられた。6回目となる今回は5歳~68歳までの105人が集結。14歳の川本凌雅さんは数々の世界大会で優勝するけん玉世界チャンピオン。川本さんはけん玉の魅力を「技ができるとうれしくなる。技が無限になるので、そこが魅力」と語った。昔から日本の子どもたちに愛されてきたけん玉。近年では海外でも人気に火が付き、ストリート系カルチャーとして「KENDAMA」の名称で世界的ブームになっている。今回のけん玉イベントはトーナメントではなく、墨田区内の3つの会場にそれぞれ2人のプロプレーヤーがいて、参加者は1回ずつ勝負を挑み何回勝てるかというもの。初心者にも勝機があるようにハンディキャップ制を導入し、プロは難度が高い技に挑戦する。会場を3カ所にし、参加者が会場を行き来することで「街ブラ」要素を盛り込み、地域の魅力発信にも力を入れた。会場の一つとなったのは街の銭湯。銭湯が減少している今、少しでも興味をもってもらうため会場として使用した。イベントを主催したすみだけん玉ネットワークはけん玉で墨田区を盛り上げていきたいと語る。けん玉大会を主催する上島和也さんは「裏のテーマとすると、けん玉プレーヤーたちが地域をまわって楽しんでもらうという状況を作ることによって、けん玉が直接経済に貢献するような状況を作りたい」、チャド・コビントンさんは「けん玉には興味深くて創造的な人たちをひきつける力がある。こうしたイベントが実現するのも、そうした人たちのクリエーティブな発想やユニークなアイデアがあるから。アメリカでもそうした場所をつくりたい」と話した。
