福島県須賀川市のきゅうり農家・鈴木さんを訪ねた。畑は、20アールほどあり、6月下旬から10月上旬にかけて収穫する。長さ19~22cm、重さ100~125gでまっすぐなきゅうりが理想だという。板橋は、収穫を手伝った。収穫したきゅうりは、あまり触らずに、表面のイボを取らないようにする。イボを取らないほうが新鮮度をアピールできるという。板橋は収穫したばかりのきゅうりを試食し、青臭さやえぐみはまったくなく、甘い、みずみずしくて歯ごたえもいいなどと話した。元エンジニアの鈴木さんは、畑への給水システムを池から手作りしたという。猛暑の日には、6トンの水をまくという。実のならない雄花が多くなるのは、きゅうりの体力がなくなり、肥料を必要としている兆候だという。クエン酸入りの肥料とアミノ酸入りの肥料を使い分けていて、クエン酸には根の活力を高める効果がある。必要な肥料をちょうどいいタイミングで与えることで、実のなる雌花がつき、おいしいきゅうりができるという。多い日で1日に3000本を収穫する。きゅうりは、専用の選果場「きゅうりん館」に運ばれる。きゅうりん館は4年前に、約10億円かけてつくられた。傷つけないよう、人の手で1本ずつレーンの専用ケースに乗せ、特別なセンサーが長さや鮮度などを見極め、7種類の等級に選別する。時間は、1秒間に4本。選別されたきゅうりは、等級ごとに決められたレーンに流れていく。1本1本箱詰めされ、全国各地に出荷される。鈴木さんは、おいしいと言ってもらえることが嬉しくて作っている、翌年もお願いしますと言われるのが一番嬉しいなどと話した。