台湾西部の澎湖諸島は、人気の観光地だが、中国と台湾の間に位置し、中国との距離は約140キロだ。そのため、台湾の陸海空軍がそれぞれ基地を構えていて、警戒レーダーも配備されている。中国が軍事侵攻に踏み切った場合に備え、実弾を用いた演習が行われ、有事を想定した訓練を定期的に行っている。中国が台湾上空を通過するロケットを発射したとして、警報が出た。台湾側は、選挙を意識した中国の挑発だと反発した。市内の建物は、地下駐車場が防空壕になっている。カフェでは、ドリンクのラベルに、台湾軍をねぎらうメッセージが書かれていた。台湾総統選挙があすに迫り、候補者は最後の訴えを行っている。選挙は、中国と距離を置く与党・民進党の頼清徳氏と、中国との関係改善を訴える国民党の侯友宜氏、台湾は米中の架け橋となるべきとする民衆党の柯文哲氏の歴史的な接戦となっている。中国の習近平国家主席は、祖国の統一は歴史的必然だとして、台湾統一に強い意欲を示している。