蔡英文政権の「現状維持」路線の継承を表明している台湾・頼清徳新総統の就任式に先立ち昨日、前夜祭が行われた。この前夜祭には日本の議員団に加え米国から非公式に派遣された政府関係者が参加した。ロイター通信によると、バイデン政権による対中国制裁関税の強化などで緊張が高まる中、中国の反発を回避しつつ台湾への支援を示す形だとしている。一方で昨日は野党が政権を批判する大規模集会を行っていた。17日には台湾の議会で与野党の議員が新たな法案の審議を巡り激しく衝突。少なくとも6人が負傷するなど、与野党の対立も先鋭化している。そうした中、台湾統一を目指す中国は頼氏を独立派だとして、警戒を強めている。台湾国防部は15日、45機の中国軍機が防空識別圏に進入したと発表。1日に確認された数としては今年最多。中国政府は15日、台湾の独立を目指す勢力を摘発するため法整備に乗り出すと表明した。