香港でビジネスを展開する、中込直樹さん。西九龍駅から中国が誇る高速鉄道に乗り込み、着いたのは広東省東莞市。一帯は世界の工場の中心地で、多くの日系企業が進出している。中込さんの中国での拠点は、隣接する2つの工場。作っている製品の多くは日本市場向けのもの。従業員は1200人、年商は約60億円。作っているのは全てプラスチック製のおもちゃで、部品の生産から組み立てまで全て行う。手がけるのは日本で生まれた誰もが知るキャラクター商品の数々、その数2000アイテム。丁寧に仕上げる商品は定評があり。中国は人件費などのコストが上昇しているが、日本向けの商品は価格が上げられないためコスト削減に努めている。大胆に進める機械化が功を奏していた。社員食堂が人材の確保には重要な場所だと言い、味や品数にこだわるだけでなく1日3食を提供している。
中込さんは今、ある対応に追われていた。原因は、4月にアメリカのトランプ大統領が各国に対する追加関税を発表したこと。中国から輸入する場合には、累計で145%もの関税を課すとした。アメリカの大手量販店に依頼されたベビーチェアは生産を停止した。するとその後、追加関税の措置を90日間停止するという連絡が入った。関税措置が停止している間に止めていた生産ラインを再開させ、アメリカに送ってしまおうという。しかし、中込さんも翻弄されているばかりではなく、すでに対策を打っていた。ベトナムのスタッフとのオンライン会議で映し出されているのは、ベトナム南部にある自社工場。その生産規模を拡張しようと、急ぎで増設工事を進めていた。中込さんは中国で行っている箱詰めなどの最終工程を、ベトナムに移すことを考えていた。これを「MADE IN VIETNAM」にすれば関税率を選ぶことができる。
半月後の香港、急いで組み立てていた子供向けスクーターが期間内に出荷できた。しかし、関税問題は不透明なまま。激動するビジネスの最前線を、中込さんは今後どう見ているのか。中込さんは、「僕らのビジネスモデルは中国ありき」とし、中国を離れるつもりはないが、本社機能は香港のままがベストの状態だと話した。
中込さんは今、ある対応に追われていた。原因は、4月にアメリカのトランプ大統領が各国に対する追加関税を発表したこと。中国から輸入する場合には、累計で145%もの関税を課すとした。アメリカの大手量販店に依頼されたベビーチェアは生産を停止した。するとその後、追加関税の措置を90日間停止するという連絡が入った。関税措置が停止している間に止めていた生産ラインを再開させ、アメリカに送ってしまおうという。しかし、中込さんも翻弄されているばかりではなく、すでに対策を打っていた。ベトナムのスタッフとのオンライン会議で映し出されているのは、ベトナム南部にある自社工場。その生産規模を拡張しようと、急ぎで増設工事を進めていた。中込さんは中国で行っている箱詰めなどの最終工程を、ベトナムに移すことを考えていた。これを「MADE IN VIETNAM」にすれば関税率を選ぶことができる。
半月後の香港、急いで組み立てていた子供向けスクーターが期間内に出荷できた。しかし、関税問題は不透明なまま。激動するビジネスの最前線を、中込さんは今後どう見ているのか。中込さんは、「僕らのビジネスモデルは中国ありき」とし、中国を離れるつもりはないが、本社機能は香港のままがベストの状態だと話した。