南海トラフ地震臨時情報は南海トラフ沿いでマグニチュード8.0以上の地震が発生した時に気象庁が発表する。次の巨大地震の可能性が普段よりも高まっていることを知らせる。29都府県約6000万人が対象となる。リスクが特に高い地域では避難指示が出され1週間の事前避難が求められる。臨時情報が出されると南海トラフ沿いの10件の緊急消防援助隊は次の備えるため地元の活動に特化し1週間の県外の支援ができなくなる。一方被災地への救援が期待されている部隊も後発地震による被害を考慮し出動をためらう実態がアンケートから見えてきた。アンケートでは72時間以内に被災地へ到達できる見込みの部隊数は2781隊と45%にとどまった。震災関連死は東日本大震災では3789人にのぼっているが、南海トラフでは7万6300人という試算もある。高知の近森病院では津波から患者の安全を確保する訓練を実施している。さらに電子カルテを印刷して浸水しない場所に保管する仕組みを整備した。1週間以上支援がなくても医療が継続できる体制を目指している。今は災害医療に携わる心構えを地域全体で共有することに取り組んでいる。