埼玉県熊谷市にある福祉施設で昔話「鶴の恩返し」の朗読会が行われていた。読まれている紙芝居はすべて切り絵で作られている。制作したのは森穎子さん88歳。切り絵は下絵を細かく切り抜き、和紙を貼り付けてできるアート作品。森さんは色の濃淡を和紙にクレヨンや絵の具を塗って表現する。完成に約10年、16枚の紙芝居をすべて切り絵で作り上げた。森さんが切り絵を始めたのは約20年前。アメリカ人の夫・レイモンドさんが亡くなったことがきっかけ。友人に誘われて切り絵を始めた。森さんは約3年前から子どもたちのための英語の朗読会を行っている。森さんに朗読会を勧めた親戚のことなさんは朗読会場を探したり、子どもでも分かるように演出も考えた。難しい単語や表現は日本語で説明するように台本も工夫した。この日、2人は地元の中学校へ向かった。少しでも英語の魅力を知ってもらうことが森さんの願い。森さんは「人に喜んでもらいたいし、紙芝居をツールにして英語に興味を持ってくれたりとか、あんなふうに生きていきたいって感じてくれたりすると感激するし、私も頑張るエネルギーになる」と話した。森さんはこれまで5か所の小中学校を訪れ、熊谷市内すべての小中学校を回ることが目標だという。
