おコメバブルだと話すのは山形県で460年続く米農家「黒澤ファーム」の21代目・黒澤信彦さん。20年前に法人化し、JA卸売業者を介さず自社で販売も行ってきた。今年は30ヘクタールに拡大し売り上げは1億5000万円ぐらいになるという。黒澤ファームでは去年5kg約3500円だったコメの価格は今年5kg約4500円に。黒澤さんは値上がりした今が適正価格だと話す。理由として、農業に憧れる人たちが就職してそれなりの給料をもらうことができる農業のビジネスをちゃんと構築しないと、これから農業という産業が継続していかないと語った。しかし現在卸売業者に頼らない大規模な米農家は全体の約2%程度でしかない。それ以外の約98%を占める家族経営などの小規模農家は、食品の値段が上がっているからコメの値段も上がるというのがこの30年間なかったと話す。村山良一は去年の収支について、補助金を抜いた農業だけの収支だと100万円ほどのマイナスになると語った。山菜などを栽培することで得られる補助金で何とか赤字を免れている現状ではコメの増産に踏み切る余裕はない。今年は異例の事態が起きており、JAがこれまでよりかなり早い段階で最大限の概算金を提示してきたという。去年の概算金と比較すると一等級のコシヒカリで約5000円の値上げになっている。江藤拓農水相は、概算金によって令和7年度の米価には影響が出てくると話した。村山さんは、5kg3500円ぐらいのところでとどまって自給率が上がってもらいたいと語った。