現在のルワンダは街自体は目覚ましい発展を遂げている。ルワンダでの虐殺後に産まれた30歳未満の人たちが人口3分の2を占めていて、経済成長率は年率にして8~10%ほどで推移しており、アフリカの奇跡とも呼ばれている。いまのルワンダ政府は「国民は皆ルワンダ人であり民族の区別はない」という立場を取っている。国民の間でも民族の名前を口にしないようにしているというのが実情だという。しかし30年経っても虐殺の被害者側・加害者側という意識は残っていて、特に農村部ではその意識は強いようだ。加害者側の子どもの就職や結婚にも影響が及ぶこともあるという。国民間の和解はまだ道半ばというのが現状だ。