円安などの影響で上がり続ける物価。厚生労働省の国民生活基礎調査によると「生活が苦しい」と答えた人は59.6%。特に18歳未満の子どもがいる世帯では65%にも上った。そんな生活苦に悩む子育て世帯に手を差し伸べるある取り組みが今、注目されている。埼玉県草加市のスーパーマーケットの一角にある小さな建物。ここはコミュニティフリッジと呼ばれ24時間無料で様々な食品などを受け取れる場所。コミュニティ=地域にある、フリッジ=冷蔵庫という意味で10年ほど前にドイツで始まり今では欧米を中心に広まっている。草加市にあるコミュニティフリッジを利用できるのは市内在住で事前登録をした経済的に困窮する子育て世帯。コミュニティフリッジの壁には利用者からのメッセージも。多いのは企業からの寄付でパッケージの印字ミスや破損販売期限切れや規格外などのもの。そして一般家庭で食べ切れなかった食品なども寄付することができる。食品は検品された後、棚に並ぶ。この取り組みは子どもの貧困問題以外にも食品ロスの削減につながるとして注目されている。