意識を保ったまま全身の筋肉が動かなくなる難病ALSを患っている武藤将胤さんが父親となった。武藤さんは専門ヘルパーによる介護を24時間受けていて、現在は顔の一部や指先しか動かせないという。コミュニケーションは視線で文字盤を指して行っている。武藤さんは2014年にALSの診断を受け、翌年に妻の木綿子さんと結婚した。結婚当初は木綿子さんがほとんど1人で介護を行っていて、関係が悪化することもあったという。それでもお互い本音を交わし、将胤さんは24時間の介護の全てをヘルパーに頼る事を決めたという。2人はお互いに遠慮することのない対等のパートナーとなり、今年3月に体外受精で妊娠する事が出来た。将胤さんは今後生まれてくる子どもと症状が進行して目が動かせなくなってもコミュニケーションを取り続けられるよう、チームを組んで脳波でコミュニケーションを取る技術の開発を目指している。