そのロシアでは今、新興国の枠組みBRICSの首脳会議が開かれているが、議長国ロシアの狙いというのは何なのだろうか。プーチン大統領は先ほどまで開かれていた全体会合で「世界でBRICSの存在感が増している」と強調した。首脳会議では新たな国際決済システムを含めた加盟国による金融協力と、BRICSの更なる拡大を協議。新たにパートナー国がもうけられ、13カ国が認められる見通しでトルコやインドネシア、タイ、マレーシアなどが取り沙汰されている。今回の首脳会議には、グローバルサウスなどの国が広く招待され、36か国が参加している。一方でBRICSが欧米への対抗軸とされることに拒否感を示す国も少なくない。ロシアは議長国としてウクライナ侵攻は議題にしないと事前に表明。反欧米の姿勢を前面に出さずに、まずは非欧米諸国としての結集を優先した形。ロシアとしてはBRICSの事実上の拡大をすることで、欧米へのけん制を強める狙いがあるとみられる。