米国メディアのCNNが討論会が終わったあとにどちらか勝ったかと世論調査を行ったところハリス氏が63%、トランプ氏が37%となった。更にトランプ氏寄りとされるFOXニュースを含む複数の米国メディアも「ハリス氏が勝利した」「ハリス氏は大統領にふさわしい人物に見えた」などと評価している。CNNが討論会の前にどちらが勝者になるかと思うかと聞いた時には共に50%と互角だったことからハリス氏が予想を上回るパフォーマンスを見せたといえそう。米国政治に詳しい明海大学の小谷哲男教授もトランプ氏がハリス氏の弱点を攻めきれずハリス氏が討論会を制したと評価している。今回のテレビ討論会にはいくつかの厳格なルールがあった。事前に書いたメモなどを持ち込むことはできない。陣営のスタッフといったん討論が始まったら相談ができないというもので、小谷教授によると当初、こうしたルールは経済政策に精通していないハリス氏に不利になるとみられていたそう。ところが、トランプ氏が自滅。ハリス陣営ははじめ難色を示していた2回目に討論会について、1回目の対決が終わった途端にやろうと言い出しているという。更に今回、トランプ氏が移民が住民のペットを食べていると発言した際すぐに司会者がそのような報告はないと正す場面もあった。今回は、こうした事実関係の確認をするファクトチェックが何度も行われて間違いを指摘されたのはトランプ氏が5回、ハリス氏はなかった。小谷教授はこうしたこともハリス氏に有利に働いたとみている。人気歌手のテイラースウィフトは大統領選はカマラハリスに投票すると支持を表明した。一方、すでにトランプ氏の支持を打ち出している実業家のイーロンマスクはSNSで「カマラハリスは今夜、多くの人の期待を上回った。とはいえ物事を成し遂げるとなるとトランプ氏の方がはるかに良い仕事をすると信じている」と投稿した。米国大統領選挙の投票日は11月5日。