アメリカとヨーロッパの同盟関係が揺らぐ中、ヨーロッパが動き出した。6日に開かれたEUの特別首脳会議で打ち出したのが最大8000億ユーロ規模の資金確保を目指す「ヨーロッパ再軍備計画」。トランプ大統領がヨーロッパにいっそうの役割を果たすよう迫る中、防衛力強化の資金確保で結束を確認したかたち。またウクライナの独立や主権にゆるぎない支持を表明、軍事支援強化をハンガリーを除く加盟国で確認した。フランスのマクロン大統領は会議の後会見を開き、フランスの核兵器による抑止力「核の傘」を欧州に広げる検討を始める考えを示したことに対し複数の国から関心が寄せられたと説明。こうした中、日本を訪問中のイギリスのラミー外相が単独インタビューに応じ、フランスと協力する用意があるなどと語った。また同じく日本に滞在中のイタリアのマッタレッラ大統領はインタビューの中で“永続的な平和が実現できなければ危険な時代に突入する”と強い懸念を示した。